研修医の集団辞職原因は?
政府の「大学の医学部定員の増員」対策が原因?
韓国政府は、急速な高齢化を受けて「地方医療の強化」の対策を行うと発表しました。
その対策が大学の医学部の定員の増員です。
現在3000人の定員を2025年度から5000人に増やし、35年度までにさらに1万人増やす計画とのこと。
それに反発した、専攻医(研修医)が今回集団で辞表を提出したり、ストライキを行ったことによりこのような混乱を生む原因となったようです。
韓国の世間にあたえる影響はあるのか?
韓国の医療関係者によると、現在ソウルの「ビッグ5」と呼ばれる病院にて手術の件数を減らすなど医療現場の混乱は続いているとの事です。
ソウル大病院、セブランス病院、サムスンソウル病院、ソウル峨山病院、ソウル聖母病院では21日現在、手術件数を30~50%減らす事態となっています。
救急診療の当直などの中軸である専攻医が一斉に持ち場を離れたことで現場では深刻な支障が生じているようです。
各病院では救急患者や重症患者の手術を優先して行い、緊急性の低い診療や手術は最大限先送りしています。
ムスンソウル病院は専攻医らが退職届を提出する動きが始まった19日に手術件数を10%減らしたが、翌日20日には30%まで減らす事態となっています。
セブランス病院と江南セブランス病院は手術件数を半分に減らしたり、ソウル聖母病院とソウル峨山病院も約30%縮小し各病院非常事態に対処しているようです。
今後も事態は悪化していくのか…?
専攻医全体の3分の2以上が辞表を提出したことで、中止される手術の規模は「今後さらに拡大する」見通しとされています。
保健福祉部によると、20日夜の時点で全国の大型病院100か所で専攻医の71.2%を占める8816人が退職届を提出し7813人が職場を離れたことが確認されています。
教授や専門医が診察や緊急・夜間の当直勤務などに投入されているが、時間が経過するにつれて疲労が重なり、限界を迎えつつあるようです。
各病院ごとの現在の対応はどうなっている?
「ソウル大病院」に関しては、受診日程の変更を求めるメッセージを各診療科の患者宛に送っています。
同病院の循環器内科を受診する予定だった40代の会社員は、26日に予定されていた診察がキャンセルされています。通院のために予め休暇を取り、1か月近く待ったにも関わらず病院側から予約を来月に延期するよう言われたと明かしています。
「ソウル聖母病院」では通常通り外来診療が行われているが、医師の不在により待ち時間が長くなることが避けられない見通しとなっています。
「ソウル峨山病院」は救急・重症患者を優先して予約を受け付けているようでう。
「高麗大安岩病院」と「中央大病院」に関しては、各診療科ごとに日程の調整を続けています。
このように各病院この非常事態を乗り切るべく必死の対処を行っています。
患者や家族の不満はないのか…?
手術や診察をキャンセルまたは延期された患者や家族からは、「不満の声が続出」しているようです
大腸がんで23日に手術を受ける予定だった患者の家族は、20日に中止の連絡があった「ただの患者でもなくがん患者なのに、とても残念だ」と語っていました。
政府の対応は?
イ・サンミン行政安全相は21日会見を行い、ストライキを主導する指導部を逮捕する可能性があると表明しました。
「警察と検察が協議し、集団行動を主導している団体・個人に対し逮捕や捜査を含めた措置を講じる」と述べたており今後逮捕者が出る可能性もあるようです。
まとめ
19日頃から話題となっている韓国の研修医集団辞職についてまとめてみました。
まだまだ事態の収束がみえないですが、また続報がでたら掲載していきたいと思います。
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